2005.11.05 Saturday
THE BUTTERFLY EFFECT
バタフライ・エフェクト
プレミアム・エディション
アシュトン・カッチャー
エリック・ブレス
J・マッキー・グラバー
仕事から帰ってきてから餃子をつまみ、映画を見る。
見よう見ようと思ってずっとみてなかった映画
「THE BUTTERFLY EFFECT」。
デミムーアと結婚したのかどうなのか未だによくわからないアシュトンカッチャーが主演。
このタイトルは蝶のはばたきが地球の裏側では竜巻を引き起こすという、カオス理論を象徴する言葉なのだけど、それって風が吹けば桶屋が儲かるみたいなもんかね。
誰でもみんな思うことだと思うけど、あのときこうしていれば・・・とかあのときああしていたら・・・がこの映画ではどんどんおきる。
昔、フジテレビで「if」という番組があったし、グゥィネス・パルトロウが主演の「スライディングドア」も確かそういう話だったような気がするのだけど、この映画はそのギミックを効果的に使った作品にしたてていたと思う。
この映画については超映画批評でも99点がついているだけあって、前述したギミックが息つく暇も無くさまざまな形で繰り返されるところが面白い。
そのどれもが、スリリングであり、サスペンス仕立てになっている。しかし、本筋はあくまでラブストーリーなのだ。
主人公が思いを寄せる女性と結ばれたいと願えば願うほどその歴史は劣悪なものへと変わっていく。
さらに、彼女だけではなく自分を取り巻く環境すべてが変わってしまう。
歴史を変えても、何かが不完全なのである。
ベストな分岐点はどこなのか?
過去をさまよう主人公はやがて一つの結論を導き出す。
それは歴史を変えるのではなく自分を変えること。
ラストがとてもすがすがしいのに、非常に切ないエンディングになっているのは、主人公がどの歴史をたどっても尚、彼女のことを愛しているせいだろう。
この作品、非常にたくさんの伏線が張られていて、それが後々本筋に繋がっていくのが面白いのだけど、超映画批評の中で最大の伏線といわれたものがあたしにはわからなかった。
いろいろな感想サイトを見ているうちに、それはわかったのだけど、確かに、これはハッピーエンディングだからこそ結びつく伏線だなぁと思った。
わからない方、ヒントは「主人公が彼女にあてたメッセージ」です。
あ、あと・・・父親が精神病院に入っている設定は途中のいわば起承転結の「転」にあたる箇所のための伏線ってことでいいのかな。
あの「転」は冒頭部分と繋がっていて、さすがに観客はあそこで一気にハイスクール奇面組のエンディングとかドラえもんの都市伝説エンディングに近いものを感じたのでは。
しかし、そこで終わらないのがこの映画のいいところ。
見てよかったと思えたのでした。