2004.11.17 Wednesday
『男の極楽、女の地獄。ここは遊郭、江戸吉原。』
吉原を舞台にした漫画。
主人公きよ葉のいい意味での「悪さ」が素敵。
女の世界で生きていくために粋がるんじゃなくて、生まれ持った天性の粋で吉原を生きる。
殴られようが陰湿ないじめにあおうがきよ葉は自分を失わない。
いつでもきよ葉はきよ葉であって、それ以上でも以下でもない。
啖呵だってきる、男にも惚れる、取っ組み合いのケンカもする。それはすべて誰かのためじゃなくて自分のため。
ワルなんだけど、なにかをひがんでそうしてるわけじゃないところがかっこいいね。
男の世界にはない独特の毒々しさと華やかさの世界で生きる女性の心理を今の一般人にも共感できるようにしたてあげているのがうまい。
特に最後のコマの「てめぇで帰ってきやしたのさ」(だっけ?)っていうのが最高。
女の怖さと粋の絶妙なミックス感。
江戸時代なのにみんな顔が現代風(目が大きくて睫が長くてあごが小さい)なんだけども、それはご愛嬌かな。
安野が描く吉原なんだからね。
| maita-k | 本 | 17:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
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