2007.02.23 Friday

華氏451

[DVD]
華氏451
オスカー・ウェルナー
フランソワ・トリュフォー
ジュリー・クリスティ
B000E6GAZY

レイ・ブラッドベリ原作の映画。
監督は、フランソワ・トリュフォー。
おそらくマイケル・ムーア監督の映画『華氏911』のほうがみんな思い浮かべるんではないかな、とおもうのだけど、これは1960年代に作られた映画で、マイケル・ムーアの作品タイトルは明らかにこちらをもじっている。

華氏451というのは書物が自然発火する温度(摂氏233度)のことを表していて、この物語の世界では書物は危険思想をもたらすものとして一切排除されている。
だから、家の中にも書物なんて全然なくて、反対にもし持っていればFiremanがその名のとおり、書物を燃やしてしまうんである。
我々の世界ではFire manは消防士なんだけど、この世界では焚書官。
なんとも皮肉。

-----以下ネタバレですよ

この物語の主人公である焚書官のモンターグは一般市民が隠し持っている書物を焼き払う仕事に何の違和感も感じずに生きてきたけど、あることがきっかけで、その思想を大きくゆさぶられることになるのである。
国家から一方的に与えられる情報、それは明らかに操作されたもので真実は庶民の手の届かないところにある。
モンターグは人間本来の素直な欲望をかき立てられる。
それは「知りたい」ということ。
禁止された書物にはたくさんの世界が広がっていて、読書することの楽しさを知ってしまう。

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| maita-k | DVD | 18:46 | - | - |